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過去の連載12話 パキスタンでホスピタリティというものを知る(後篇)

「水を飲むか」


夏の炎暑の中、と生垣を超えてコップを差し出してきたガソリンスタンドの店員もいた。


大通りをわざわざ渡ってきて

チョコレートキャラメルを2つずつ僕たちに渡すと満足そうにいってしまったおじさんもいた。



パキスタンの人々はまるで親切なことをするチャンスを待っているかのようにみな親切だった。



なぜ、こんなに親切なのだろうか?


旅人に施せというイスラム教の教えだけではないと思う。






僕はひとつ気づいたことがある。

ここの人たちは、バスに乗るときなど、

きちんと赤の他人である乗客のみんなにあいさつをするということだ。


日常の中のあいさつや小さなコミュニケーションから

ホスピタリティというものは磨かれていくものじゃないか、

とパキスタンの親切な人々を見て僕は思った。


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これは「SUZUKI」と呼ばれる乗合タクシー。パキでは一般的な乗り物


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モエンジョダロ。このあたりは、武装ゲリラがよく出る地域。
通常護衛についてくれるのだが、そんなこと知らずにふたりだけで観光。
世界遺産をふたりで独占状態だったが、人が誰もいないのも怖い。




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過去の連載11話 パキスタンでホスピタリティというものを知る(前篇)

予期せぬ親切に出会ったとき、より強くホスピタリティというものを感じるものだ。

そう意味においてパキスタンと言う国は、ホスピタリティにあふれていた。




旅人に親切なのは、パキスタンだけではない。

しかし、この国に強い印象があるのは、

全然考えても見なかったところにちょっとしたサービスや

僕らの常識を超えた親切を受けたからだと思う。





例えば、ハラッパ遺跡の近くの町でのことだ。


「バスターミナルはどこにありますか?」


僕は通りかかりの青年にそう尋ねただけなのに、彼はタクシーを止め、一緒に乗り込み、
バス停まで送ってくれた。

そして、タクシー代は青年が払った。

僕たちが出すといっても受け取らなかった。

青年は、僕たちがバスに乗り込んだのを見届けてから歩いて去っていった。


青年は学生で今日は試験があると言っていた。

大切な試験の日に時間とお金を使ってそこまで人のためにするという感覚は僕らには持ち合わせていない

それだけに、驚きに近い感動があった。




ムルタンという町で朝食を食べていた時だってそうだ。

チャイ(紅茶)とパンを頼むと、頼んだ以上にパンやドーナッツが盛られてきた。


 『これ頼んでないよ』


僕らがジェスチャーすると

 『いいから食べろ』

とチャイ屋のじいさんはジェスチャーを見せた。


紅茶だって、飲み干すとすぐにお替りが注がれた。



『これは少し多めに請求されるかな』



そう覚悟して最後に支払いをしようとすると、じいさんは



「アラーの思し召しじゃよ」



と天を指差して言って、僕らからお金をもらおうとはしなかった。


づづく


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こんなもの食べてました。右のチキンカレー的なもの、かなりウマイです



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パキスタンではこんな宿に泊ってました。


過去の連載10話 悪人サントスにだまされる(後編)

「嘘をつけ!シヴァの神様は見ているぞ!フレンズゲストハウスは2ヶ月前にクローズしたんだぞ!」


僕は返す言葉がなかった。




猛暑のインドで1時間以上続いたサントスとの長い交渉劇はここで決着が着いた。


僕らは、サントスの薦める宿に泊ることになった。







後日、フレンズゲストハウスにいってみるとクローズなんかしていなかった。

サントスはやっぱり嘘つきで悪い奴だった。

でも僕も同じように嘘をついたのでサントスを責めることはできない。







1週間後、列車の予約のため僕らは再びヴァラナシの駅にいた。

そこには客を待ち構えているサントスが立っていた。



「ナマステー、元気?」



僕は勉強したヒンズー語で話しかけた。




「ヒンズー語を覚えたのか」



サントスはそう言って少しだけ笑った。



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ヴァラナシは、いつでもゆるーい空気がただよう


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ポストガード売り。ヒンズーの神様のポストガードを売っている。
この人の眼力といい漂うオーラといい、ものすごいものを感じた


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バラナシは、いろんな人と出逢う場所。
真ん中にいるオームは、今やオームゲストハウスという人気宿のオーナー










過去の連載9話 悪人サントスにだまされる(前編)

「嘘をつけ!シヴァの神様は見ているぞ!」


悪者サントスのその言葉はとてもこたえた。
旅をしているとたくさんの悪い奴と出会う。でも、そんな悪い奴から教わることも多いのだ。

旅を始めて208日目、僕らはヒンズー教徒の聖地であるヴァラナシの駅にいた。

「オールドシティまでいくら?」

駅前のロータリーでサイクルリキシャーという、自転車タクシーに料金交渉を持ちかけていた。

「サイクルリキシャーの人間は英語が話せないから、お前らが交渉しても無駄だ」

そう言ってサントスは現れた。
サントスは、オートリキシャーと呼ばれる人が乗れる荷台のついた小型三輪バイクタクシーのドライバーで、いかにも人をだましそうな悪者顔だった。
ヒンズー訛りの英語も人をだますために覚えたに違いない。





サントスの言うとおり交渉はうまくいかなかった。

しつこくサントスが間に割り込んで交渉の邪魔をしたといこともあったが、
交渉がうまくいかなかった最大の原因は、僕らがヒンズー語をまったく話せなかったことにあった。





外国に行ったらその国の言葉で話す。
それは当然なこと。僕らはそれをおこたっていた。





 「オールドシティにいってくれ」


僕は、サントスに言った結局、根負けした僕らはサントスのオートリキシャーにのることになってしまった。



 「おすすめの宿があるから見に行こう」



それがサントスの返事だった。

サントスは、客をバックマージンをもらえる宿に連れて行く魂胆らしい。




何度か粘って交渉したものの、なかなか埒が明かず、ここで僕は嘘をついてしまった。


 「友達とフレンズゲストハウスで待ち合わせているからそこに行かなきゃいけないんだ」


そういうとサントスは烈火のごとく怒った。


「嘘をつけ!シヴァの神様は見ているぞ!」


つづく

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ガンジス河のガート

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歩いているとおやじが一緒に写真を撮ろうといってきた

過去の連載第8話 愛すべきネパール (後篇)

商売に関係なく店に招かれる時もある。

ワールドカップのシーズンだったので、その時期ほとんどのネパール人たちはサッカーに夢中だった。

 「オーーーッ」

日本がゴールした時には、町中に歓声が地響きのように鳴る。

ネパールの人たちは、同じアジアの国だから・・・
そう言って日本や韓国を応援してくれているのだ。


街を歩いていてもお店の人が手招きしてサッカーでも見ていけと誘ってくれるのである。

お言葉に甘えてサッカー観戦をいっしょに盛り上がり、最後には

 「じゃあな、サッカー見たけりゃいつでもおいで」

といって別れる。



そうやって、街の中に知り合いが増えてくる。
何回か、チャイを飲んだり、サッカーを一緒に見たり、街ですれ違ったりしていくうちに、
知り合いが友達になっていく。

 『街中が友達だらけ』

カトマンズはそんな街なのだ。


 『自分たちは受け入れられている』

ここにいるとそう感じるのだ。


僕たちは、のべ2ヶ月近く滞在したネパールを発ち、バスでチベットへと向かった。

バスの車窓からは、朝のやさしい光のなかで、ヒマラヤの神々しい姿があった。



ネパールアンナプルナサーキット
トレッキングにも行きました(5600mトロン峠にて)


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